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「動かない」と人は病む――生活不活発病とは何か/大川 弥生

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓

著者 : 大川弥生
講談社
発売日 : 2013-05-17









【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。


【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
「体がだるくてボーっとする」「なかなか病気が治らない」のは年のせい? 定年後に元気がなくなってしまうのはなぜ? 実は「動かない」だけでかかる生活不活発病という病気があります。これは誰にでも起こる可能性があり、またうっかりしていると寝たきりにまでなりかねないこわい病気です。年を重ねてもいきいきと充実した生活を送るために知っておきたいことを、生活不活発病を中心に介護の専門家がやさしくかたります。

介護業界で働くあなた必見です。

【響いた抜粋と学び】
著者の大川さんは久留米大学医学部大学院修了。医師・医学博士。東京大学助手、帝京大学助教授を経て、現在、(独)国立長寿医療研究センター生活機能賦活研究部部長。専門は、生活機能学、リハビリテーション医学、介護学です(執筆当時)。

生活不活発病とは、その名の通り、「生活が不活発になった」ことが原因となり、あらゆる体や頭のはたらき(機能)が低下する病気です、この病気は誰にでも起こる可能性がありますが、特に高齢者に起こりやすいものです、またうっかりしていると「寝たきり」にまでなってしまいかねない、「こわい病気」でもあります。

単純に怠けて動かないというわけではなくて、一つの病気なんですね。

「家事がやれないと、私は何の役に立っているのかと思うかも……」と言いました、この言葉に工藤さんはぎくりとしました、それまでは「やってあげることはよいことで、なかなかいい旦那じゃないか」と自分では思っていたからです。

介護・医療従事者によくありがちな話です。お客様のできないところを手伝うのが介護の基本ですが、できることまでやってしまい、結果的にお客様が何もできなくなる、ということです。
そして、そのことを介護・医療従事者が理解していないのが問題なんですね。やってあげていることが仕事だと思っていることが問題になるのです。

介護で「よくする」というのは、体操や訓練で機能障害をよくすることではありません、介護を通して直接に生活動作にはたらきかけて、その実生活での実行状況、すなわち「している活動」を向上させることです。

「外の世界にかかわる」ということは、ふつう、「外に出て行く」ことであり、「外を歩く」機会を増やすことは自然に体や頭をはたらかせる機会を増やすことにつながるからです、外を歩くことは、単に足の筋肉を使うだけではありません、歩くという生活動作は手や胴体(顎から腰まで)などの全身の筋肉を使います。


これも介護の研修などでよく話されることです。単純に足の筋力を向上させる、というだけにとどまってしまいがちです。その目的は何か? 明確にしないと、足の筋力は向上したけど、生活は何も改善されていない、ということになりかねません。
外を散歩するのも同じで、ただ闇雲にやらせられても嫌になってしまうだけです。訓練やリハビリでは、その目的、ゴール地点を明確にしないと訓練を行うことが目的となってしまい、生活の改善という目標がぼやけてしまいます。

なぜ、歩行不能が「つくられる」のか?……まず第一には、生活不活発病についての認識が不十分なことが根本的な原因です、二つ目は、日常の歩行を安定させられるようなはたらきかけ(技術)の不十分さです、三つ目は、「車いす偏重」ともいうべき「思想」です。

なるほどなぁ。これは考えさせられますね。特に三つ目の車椅子偏重については思い当たります。転倒の危険があるから、という名目ですが、よっぽど歩けない、立てない人を無理やり歩かせようとするのは問題ですが、そうでない場合は転倒の危険があるからまず付き添い、見守りですよね。考え方なんですよね。

【編集後記】
本日は研修二日目です。今日もたくさん学んできます。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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著者 : 大川弥生
講談社
発売日 : 2013-05-17

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