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昨夜のカレー、明日のパン/木皿 泉

おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓

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著者 : 木皿泉
河出書房新社
発売日 : 2013-04-19









【出会い】

ザ・本屋さん読書会のときに書店員より、

「今年の本屋さん大賞はこれ!」

と力強い発表がありました。この発表を聴いて、まず知り合いが本書を読みました。

「このなんとも言えない関係がいい。最後はほっこりする」

そう聴くと、なんだか読みたくなってきました。

読書会から1週間経ったある日、僕はザ・本屋さんWOW店のカフェスペースで本を読んでいました。

すると、読書会に参加していた知り合いがちょうど、本書を持ってきてくれました。

「岡本さん、これ読んでみて」

ちょうど、2日後に札幌出張を控えていたため、読む時間はあります(すでに出張は終わりました)。

僕は本書を借り、2日間寝かせておきました(カレーだけに)。



札幌出張には高速バスポテトライナー号に乗った。バス乗車830~札幌到着は1215予定。

4時間の乗車時間、僕は札幌に行く高速道路の途中、占冠(”しむかっぷ”と読む)での休憩所から札幌到着まで残り2時間程度だろうか……僕は思い出したかのように本書を手にとりました。

【本書紹介のねらい】
夫を亡くした嫁と妻と息子を亡くした義父の非日常的な設定の中の日常の1コマ。そんなありえそうな非現実の中でギフから突かれる言葉の真理にあなたは何を思いますか?
ちょっとした時間、自分の時間、自分の世界に浸りたい時におすすめします。



【気になった抜粋】

病院には治る人と治らない人の二種類しかいない、ということに気づいた、死に向かっている人と、生に向かっている人の間は、非情にもくっきりと線引きされているのだ。

【響いた抜粋と学び】

ビジネス書や自己啓発書、豆知識本をこよなく愛する僕には、この非日常的な設定の小説は読めるだろうか……不安が募っていました。

年間500冊を超える読書量の僕はページを掴むと同時にめくるのが習慣になっている。難しい小説だといつものペースでめくるとストーリーがわからなくなってしまいます。僕はめくるペースを少しだけ抑えました。

ビジネス書を読み漁る僕の頭の中は、

「この本は僕に何を教えてくれるだろう」

そんなことを考えてしまいます。僕は無心になりました。無心になって、読んでみました。

途中、バスの席ということもあり、体が痛くて本を閉じました。でも、10秒もすると、なんだか続きが気にな
ってきます。僕は姿勢を直して再度本を開きます。そんなことを繰り返す1時間。熱中する、まではいかない。でもなぜか続きが気になります。

読み終わったあとの”ほっこり感”、なんだかわかる気がしました。最高のハッピーエンドではないけれど、嫁と義父の二人にとっての結末にはちょうどいい、そう感じたのです。



ビジネス書ではないので、抜粋も2箇所ですがが、なぜか心に響く言葉たちでした。



「私、すでに誰かと生死を共にしているってことですか?」「好きな人とより、知らない人と過ごしてる時間の方が長かったりしますからね。会社とか通勤とか」。



圧倒的に僕たちは見ず知らずの人間と過ごす時間が長くなっている。この記事を書いているときも僕は札幌市にある「かでる2・7」という公共施設の1階にある休憩スペースで記事を打っていました。



周りには顔も名前も知らない人たちが15人以上座って思い思いに休憩しています。

そうだ、僕たちは見ず知らずの人間と過ごしているのだ。意識していないだけなんです。のほほんとした感じのギフから出る鋭い言葉に
「おっ!」
と歓声がでそうになる。ちょっと自分の時間に浸りたい時にページをめくってみてください。きっと、時間を忘れてこの世界に入り込むことでしょう。

【編集後記】
本日は仕事が休みです。昨日読み終えた書籍をブクログに登録して新たに図書館で書籍を借ります。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。
返信は24時間以内にいたします。
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著者 : 木皿泉
河出書房新社
発売日 : 2013-04-19



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