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無縁介護―単身高齢社会の老い・孤立・貧困/山口道宏

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こんにちは。岡本大輔です。
昼の紹介はこちらです。
※ 再編集・再更新記事です。
↓↓↓



















【出会い】
帯広図書館で借りました。介護現場で働くものとして、介護支援専門員として働くものとしてけっして無視できないタイトル「無縁介護」……人としてのあり方を考えよう。

【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
無縁死3万2千人時代。老・衰・病をめぐる在宅支援の最前線レポート。


「無縁」とは? 「人と人とのつながり」とは? 「施設で死ぬこと」とは? あなたはどんな死に方がしたいのか、真剣に考えるきっかけをいただけます。

【気になった抜粋】
現在、我が国は「在宅」が八割、「施設」(病院含む)が二割というのが要介護者の居場所だが、「家に居たい」は実のところは「家に居るしかない」のだから、国策が進める「在宅主義」の二面性に改めて気づかされよう。

「お泊まりデイサービス」……泊まりの部分には規制がないため一泊200円等の安い価格や無料というところもある、職員の配置も義務付けられておらず、男女一緒に寝ていたり、二年連続で泊まっているという話すらある。

無縁死自体、なにも悪い仕儀ではない、しかし背景に「社会的孤立」があったなら事情は違う、それに至るまで当事者と社会との関係性で、気兼ね、遠慮、萎縮がなかったかと、ところで人は自らの死後にも「社会的責任」などが伴うものなのか。

「縁」がないのか、それとも「縁」自体が機能停止にあるのか、孤立死も無縁死も自殺も根はひとつで、最後のセーフティーネットの「家族がない」こと、背景として一般的に核家族化や離婚率、未婚率の上昇を挙げるがどうか。

「孤立死、それはそれでいいではないかと思う。かつて(人々は)地方から出てきた。村落のしきたりや煩わしさから逃げて。干渉されたくないのだから。自由になった。監視がいいのか、総背番号制がいいのか」「恥をかくことを恐れずプライドを捨てて行動にうつせばいい。そうしないと行動範囲は狭くなり、身内とも連絡を取らず孤立化してしまう。現代のコミュニケーションが繊細になり、周囲の空気に過敏になりすぎた」。

上手に自立していれば、無理をして慣れ親しんだ地を離れることはないのか、「お上の世話にならない」といったタイプの人は、自分が何らかの状態になったときにもSOSを発せられない、必要なときにも援助を求めることをしなくなる、これが一番危険だ。

男同士だから協力し合うわけでもなく、女同士だからといって、ぶつかるわけでもない、それまでの親子の関係や兄弟姉妹の関係が、介護を機に変わることもある、もともと関係が悪ければ引きずることも、金銭が絡むと、さらに関係がこじれる一因にもなる。「お金はあるに越したことはないけど、ありすぎると相続で揉める。結局、程々がいいってことよね」。

「所得が高い家庭の子ども」は、塾、家庭教師といった学校以外の「習い事」によって学力を高めていくことができるため「偏差値の高い大学」に入れる可能性が高く、その結果、所得の高い職業に就くことができ「所得が高い家庭」になる可能性が高いという言説は既に一般化している。

【響いた抜粋と学び】
著者の山口さんはジャーナリスト、星槎大学准教授、NPO法人シニアテック研究所理事長、法政大学大原社会問題研究所嘱託研究員です(執筆当時)。



2030年には50~60代男性の4人に1人が独居になると伝える、また雇用の悪化がそれに拍車をかけ、「結婚はしたいけど貧しいからできない」が現実のものとなっている。

個人的に思いますが、抜粋の発想について、その考えが貧しいから、結婚ができないし貧しくなる、と僕は解釈しました。一人の経済力で貧しいから結婚して二人の経済力で支えあえばいいじゃない。なんで男一人で養おうとするの? 発想が貧しいよ。

家族の顔も分からなくなってしまったときに、グループホームに入るというのは本人にとって必ずしも不幸な選択ではないように思う、Oさんは、グループホームに入ってから見違えるように穏やかに生活している。

このあたりは感性ではなくて理屈でみんな考えちゃうんですよ。施設に入所しての生活は僕たちのように施設入所が必要ない人にとっては制限が多くてかわいそうな生活と捉えることができます。しかし、あくまでも主体となるのは年を重ねたお客様になります。身体が不自由、認知面も低下し判断がうまくできなくなった状態ですべて自己判断を強いられる在宅生活が幸せなのか? ということです。その状態にあった生活をすることが幸せにつながる一つの道です。
画一的に在宅は幸せ、施設は不幸、グループホームはいい、特養は悪い、そんな解釈をいつまでもしていちゃいかんということです。あなたにとって、あなたの親御さんにとって何が良い選択ですか?

高齢者が孤独を感じるのは、ひとり暮らしの場合に限ったことっではない、むしろ近くに身内がいるにもかかわらず軽んじられるほうが辛いといえるかもしれない。

ここは”高齢者”という括りを外してください。人が孤独を感じるのは一人でいるときに限ったことではありません。友だちの輪の中にうまく溶け込めないときもあなたは孤独を感じたことがあったはずです。
物理的な孤独と精神的な孤独があるんですね。
逆を言うと、一人でいても孤独を感じない、いつでもつながっているように感じることも可能だと思っています。

「どんな死に際ならいいというのか。ひとり暮らしもいいではないか。そして孤立死もいいではないか。すべて選択の連続なのだから」。

本来は自由なんでしょうね。ただ、選択する、決断する、というのは高等技術です。ヒト科のヒトは選択と決断、行動が難しい。なぜなら、周りに流されてなんとなく生きていくことが多いから。
孤立死が選択と決断の結果なのか? 難しいなぁ。多くの人は選択と決断ができなくてなんとなく生きていたらそうなってしまった、ということが多いんじゃないかな。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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