Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 957

誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか /ジョージ・エインズリー

こんにちは。岡本大輔です。
昼の紹介はこちらです。
↓↓↓

Image may be NSFW.
Clik here to view.
NTT出版
発売日 : 2006-08-30











【出会い】
アソシエかビッグトゥモローか忘れましたが、雑誌の読書特集で紹介されており、2年前帯広図書館で借りたところ、難しすぎて読めない、と判断し、返しました。
2年が経ち読書家としてだいぶ読み解きの力がついた、と思い再度借りてみました。

【本書紹介のねらい】
依存を考えてみましょう。あなたは何に依存していますか? 依存することは恥ずかしいことではありません。何かしらに依存するのです。
※ 例えば僕は青野菜や納豆依存に走っています(笑)



【気になった抜粋】
(意志力が裏目に出るとは?)……関心や記憶をブロックしたら重要な情報を見逃すかもしれない、感情をつぼみのうちに摘んでしまえば、冷酷な人間になってしまう。

(意志力の副作用とは?)……
意志力は通常、まったく問題のない天の恵みだと思われていて、感情的な即時性の喪失、行動の特定部分におけるコントロール放棄、自分の動機に対する盲目性、細かい報酬への応答力低下といった異常な症状とは何も関係ないと考えられているが、これは危険な認識不足だ。

【響いた抜粋と学び】
先日、僕が主催しているNEXT READING読書会で読み解きました。25分という限られた時間の中での読み解きでした。
本書を読んでいて印象に残るのが訳がくどい、というのか、単語に対して”―”がついて説明が何度もされているので、何を話しているのかがわからなくなってしまうのです。
加えて、僕の読み解きが甘かったのか、結局答えはどこにあるんだ? という疑問、モヤモヤが残りました。

(意志決定の科学の根底にある二重背反とは? 中毒とは間違った選択? 普通の選好?)……自己破壊的な行動の謎は二種類の説明で生み出したか、どちらも十分とはいえない、技術力によって、飢えや寒さや病気や退屈すら克服できるようになった今、人が自分で自分の足を敢えて引っ張りたがるという傾向はなおさら不思議さを増している、中毒が治った元中毒者であっても何が起きるかわかっているのに喜んで再中毒したりする。

結局なんで、中毒者が再中毒になるのか? という理由については触れられていないと思います(読み解きが浅かったのか?)。
僕個人の見解を話します(前回の読書会で宣言しました)。

「人」という感じを見てください。二つの棒が支え合っているんです。この話はよく聴きますね?
本来、人というのは一人では生きていけない、自立していけない、というのが本質なのです。だから、夫婦二人で支え合って暮らしていく、なんて言葉があるのです。
人に依存する、こう書くと悪い印象があるかもしれませんが、本来、人は依存を繰り返し、成長していくのです。母親に依存し、友達に依存し、先生に依存し、上司に依存し……。依存の度合いが高いか低いか、何に依存するかで中毒が決まるわけです。

誰にも助けを求められず、依存できないときに何に依存するのか? お酒、タバコ、チョコレート、コーヒー、スナック菓子、ジュース、ギャンブル、麻薬……こういったものに依存していくわけです。そして、モノによっては廃人と呼ばれてしまうわけです。

人は何かに依存しなければならない。これが前提。そして、何に依存するか、どれくらい依存するか、というのが人生のテーマなのです。

なぜ生活が豊かになったにもかかわらず人々は欲求不満をかえってつのらせたりしているんだろう、意志を持ったことが本当に人間にとって幸せだったのか? 下手をすると、その害のほうが便益よりも大きいことだってあるんじゃないか?

考えさせられる部分です。豊かになった日本において心の病が大きく問題となっております。なぜモノが豊富にあり、衣食住が完備された現代日本において心を病むのでしょうか?

最近、認知面等の低下により、一人暮らしが困難になったお客様が高齢者下宿に入居しました。以前は認知面が低下していながらも一人暮らしのため、自分がしっかりやらなきゃならない、と気を張っていたのでしょうか、お客様なりに一所懸命でした。
それが、高齢者下宿に入居し、食事の準備などの心配、火の不始末の心配などがなくなった途端に認知面が一気に低下してきた、ということはあります。

豊かすぎると、心の適度なストレスがなくなり、病んでしまう、ということなんでしょうか。
考えさせられますね。

本書をより深く洞察した方がいればぜひ、本書の真髄を教えてくださいね。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。
返信は24時間以内にいたします。
※心無い非難・誹謗・中傷等は削除させていただきます。



Image may be NSFW.
Clik here to view.
NTT出版
発売日 : 2006-08-30

Viewing all articles
Browse latest Browse all 957

Trending Articles