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ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則/ジム・コリンズ ジェリー・I. ポラス

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓

日経BP社
発売日 : 1995-09-26









【出会い】
早起き・読書を始めてまもない頃に読んでみて、感銘を受け、2年前の年末に名著読みの一冊に挙げていましたが、分厚い書籍を読みきれず、そのままでした。昨年末にブックオフ帯広西5条店で偶然出会いました。

【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
本書のなかにある教訓は、「自分には関係のないもの、とても活かせないもの」ではないと、自身と意欲を持ってほしい、だれでも、教訓を学べる、だれでも、その教訓を活かせる、だれでもビジョナリー・カンパニーを築けるのである。

~Amazonより~
時代を超え際立った存在であり続ける企業18社を選び出し、設立以来現在に至る歴史全体を徹底的に調査、ライバル企業と比較検討し、永続の源泉を「基本理念」にあると解き明かす。

これから会社を作るあなたの参考書に。

【響いた抜粋と学び】
著者のジム・コリンズさんはスタンフォード大学教授で、企業コンサルタントとしても活動しています。1988年には優れた教授として表彰を受けています。経営関連の著作は30を超え、エコノミスト誌、インク誌、インダストリーウイーク誌などへの寄稿も多数あります。また、経営・コンサルティングの教育・研修も行っています。マッキンゼー&カンパニー、ヒューレット・パッカードの元社員です(執筆当時)。

ジェリー・I.ポラスさんはスタンフォード大学教授です。組織開発やリーダーシップなどの組織論が専門です。本書のデータ収集・分析の基礎となっている「オーガニゼーション・ストリーム・アナリシス」と呼ばれる手法のコンピューター・ソフトの共同考案者です。陸軍やロッキード、ゼネラル・エレクトリックで働いていた経験を持ちます(執筆当時)。

起業家/藤田晋
渋谷ではたらく社長の告白/藤田晋  
起業ってこうなんだ!どっとこむ/藤田晋  
憂鬱でなければ、仕事じゃない/見城徹  
藤田晋の成長論/藤田晋

多数書籍を出しているサイバーエージェントの藤田晋さんが参考にしたのが本書です。僕もその記事をアソシエか何かで3年前かな、読んだのがきっかけで帯広図書館で借りて読んだのです。

今回の調査の対象となったビジョナリー・カンパニーのすべてが、過去のどこかの時点で、逆風にぶつかったり、過ちを犯したことがあり、この本を執筆している時点で、問題を抱えている会社もある、しかし、ここがポイントだが、ビジョナリー・カンパニーには、ずば抜けた回復力がある、つまり、逆風から立ち直る力がある。

ビジョナリー・カンパニーにとって、ビジョンを持ったカリスマ的指導者はまったく必要ない、偉大な指導者になることよりも、長く続く組織をつくり出すことに力を注いだのである、時を告げるのではなく、時計をつくろうとしたのだ、そして、この志向は比較対象企業のCEOより強い。

ビジョナリー・カンパニーになる組織を築くことに力を注ぐ、こうした努力の最大の成果は、すばらしいアイデアを目に見える形にすることや、カリスマ性を発揮することや、エゴを満たすことや、自分の富を築くことではない、その最高傑作は、会社そのものであり、その性格である。

わたしたちの調査の結果を見ると、むしろ、すばらしいアイデアを見つけてから会社をはじめることにこだわらないほうがよいかもしれない、なぜなのか、すばらしいアイデアにこだわっていると、企業が究極の作品だとは考えられなくなってしまうからだ。

会社を究極の作品と見るのは、きわめて大きな発想の転換である、会社を築き、経営しているのであれば、この発想の転換によって、時間の使い方が大きく変わる、製品ラインや市場戦略について考える時間を減らし、組織の設計について考える時間を増やすべきなのだ。

ビジョナリー・カンパニーが、すばらしい製品やサービスを次々に生み出しているのは、こうした会社が組織として卓越しているからにほかならず、すばらしい製品やサービスを生み出しているからこそすばらしい組織になったのではないと思われる。


永続的に繁栄し続ける「ビジョナリー・カンパニー」にはカリスマ経営者はいない。あるのは永続する企業であり続けられるように偉大な指導者が生まれる仕組みを作っていることです。

介護施設でちょっとたとえるならば、認知症ケアやタクティールケア、ユニットケアだとか手法にこだわるのではなくて、まず施設そのものが、組織そのものが最高傑作になるようにする、のがポイントなんですね。手法や知識・技術が先行すると、ついついそちらの発明・開発に気をとられてしまい、組織繁栄につながらない、ということでしょうかね。

ほとんどのビジョナリー・カンパニーにとって、「株主の富を最大限に高めること」や「利益を最大限に高めること」は、大きな原動力でも最大の目標でもなかった、ビジョナリー・カンパニーはいくつかの目標を同時に追求する傾向があり、利益を得ることはそのなかのひとつにすぎず、最大の目標であるとはかぎらない。

「会社は要するにカネ儲けのためにあると、誤解している人が多いと思う。カネ儲けというのは、会社が存在していることの結果としては重要であるが、われわれはもっと深く考えて、われわれが存在している真の理由を見つけ出さなければならない」。

ビジョナリー・カンパニーが大胆な目標を掲げ、思い切った冒険をし、ときには業界の常識を無視したり、無謀とも言える戦略を打ち出すのは、自身の表れである、ビジョナリー・カンパニーはこんなんを克服できないとか、偉業を成し遂げられないとか、真に卓越した存在にはなれないなどとは、思ってもいない、その一方で、冷静に自己批判をし、外部の世界から変化や改善を迫られる前に、自ら変化し、改善する。

ビジョナリー・カンパニーは、基本理念や進歩への意欲について、漠然とした意欲や熱意を持っているというだけではない、確かに、ビジョナリー・カンパニーは基本理念を持ち、進歩への情熱を持っている、しかし、ただそれだけではなく、基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みも整えている。


ANDの才能、というのが書かれています。多くの企業、多くの人はAとBの素晴らしいプランがあったとしたら、どちらか一方を選ぶのではないでしょうか?
ビジョナリー・カンパニーの場合はいかにして、AもBもできるのか、達成できるのか、ということを考えます。

簡単なところで言えば、社員の幸せか、顧客満足か、という二択ではなくて、社員の幸せと顧客満足を同時に高めるにはどうしたらいいだろう? と問いかけることですね。

角度を少し変えるなら、ビジョナリー・カンパニーの述べ千七百年の歴史のなかで、社外の人材が最高経営者になった例は四回しかなかった。

決定的な点は、次の世代で会社がどうなるか、その次の世代でどうなるか、そのまた次の世代でどうなるかである、偉大な指導者もいずれ寿命がくる、しかし、ビジョナリー・カンパニーは何世紀にもわたって前進を続け、個々の指導者が活躍できる年数をはるかに超えて、その目的を追求し、基本的価値観を貫いていく。

もっとも大切な問いは、「明日にはどうすれば、今日よりうまくやれるのか」である、ビジョナリー・カンパニーでは、このように問いかける仕組みをつくっており、毎日の習慣にして考え、行動している。


3つめの抜粋が特に好きですね。介護施設でもこのように、日々お客様と向き合って、問いかけていくことが必要ではないでしょうか。

読者には、この本を批判的、客観的に読んでほしいと願っている、考えに考えを重ねた結果、調査結果を否定する読者を、わたしたちは歓迎する、データはあくまでデータである、判断を下し、審判を下すのは、ひとりひとりの読者である。

最後に冒頭の言葉を抜粋します。本書は参考書としては抜群ですが、鵜呑みはするな、という著者からの警告です。これは僕の読み解きですが、著者としては鵜呑みにしてなんでも受け入れるのではなくて、あなた自身の頭を使って本当にそうなのか? というところを追求して欲しいんじゃないかな。

【編集後記】
本日はモニタリング訪問2件、担当者会議1件、認定調査1件とやっぱり外勤中心です。寒さに負けずに張り切っていこう。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

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