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中学受験 (岩波新書) /横田 増生

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓

著者 : 横田増生
岩波書店
発売日 : 2013-12-21










【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。

【本書紹介のねらい】
~Amazonより~

いまや、首都圏では小学生の5人に1人が受験をするという。なぜここまで過熱するのか。金銭的・心理的・時間的な負担は、どれほどなのか。一見、情報はあふれているものの、肝心なところは不明のまま。果たして信用できる情報はどこに? 気鋭のジャーナリストとして、また自らも受験生の父親として、圧倒的・綿密な取材を元に、実態に迫る。


中学受験を考えている親御さんへ。

【響いた抜粋と学び】
著者の横田さんは。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て、アメリカ・アイオワ大学ジャーナリズム学部で修士号を取得。93年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務めます。99年よりフリーランスとして活躍(執筆当時)。


横田さんは

潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫) [文庫]

ユニクロ帝国の光と影 [単行本]

なども執筆しています。


いわゆる、いい大学へ行くことが、必ずしも子どもの人生における安定や成功を保証しないことぐらいはこれまでの経験からわかっている、単純な話、日本の大学のトップにあるとされる東京大学に合格しても、社会でうまくいかない人はいる、しかし、会社の終身雇用制度が崩れ、行政によるセーフティーネットも脆弱な日本において、しっかりとした教育を受けさせることが、子どもの将来の生活を保障する確かな手段となる、という気持ちが子どもを持つ親の中で強くなっているのも事実である。

これは本書の最初の方にあります。

……僕はちょっと疑問を感じながら読んでいました。終身雇用だとか行政によるセーフティネットだとか、そもそも日本国が建国されて2674年。そのなかでまともに機能しているのは戦後から整備されて50年くらいでしょう?

そもそも、終身雇用だとかセーフティネットなんてのは理想なんじゃないかな、って思うんですよ。


人類が狩猟民族だったときにはそんなものあり得ませんからね。


そう思えば、日本って贅沢な国なんだよなってことなんですよ。


年金だとか、医療保険だとか、生活保護だとか、金額が少ないだの、法が甘いだの文句ばっかりですが、世界を見ればこれらの法整備がされている国なんて全体の1割程度でしょう?


脱線しましたが、子供の将来を考えての教育、というのは間違いはありませんが、その教育は国語、数学、理科、社会、というものではなくて、もっと生きるために必要な教養じゃないのかな、と思います。


私立中高一貫校では、中学と高校合わせて六年分の授業を五年で終わらせ、最後の一年を受験準備に充てる、いわゆる先取り授業である、そのため、公立の中学から高校に進むのに比べ、効率よく勉強ができるので、進学にも有利だ、と書いてある。



「中学受験のときに習う<鶴亀算>や<旅人算>などより、生きた英語を身につけた方が、よっぽど就職には有利です、中学受験で使う200万円を大学のときまで子どものために貯蓄しておくことができれば、一、二年間の留学もできるはずです、要は、中学受験に関わるご家庭は、中学受験というスタートダッシュにこだわるあまり、大学までを通した全体的な資金計画が抜け落ちている場合が少ない、ということです」。



中学受験はしばしば”親の受験”といわれる、それには主に二つの理由がある、まず、小学生が自ら中学受験の意味や意義を理解することはできない、二つ目の理由は、小学校では受験対策をしないため、小学生が自分一人で中学受験の準備をするのは不可能に近いということ。



志望校でない私立中高一貫校ならば、公立中学に行けばいい、と思う人も少なくないだろう、しかし、受験という”長距離列車”に三年前後乗って、最後の試験という嵐の中に巻き込まれると、そこから抜け出し、公立中学を選択することは難しい。



私立中学受験組の家族が抱える問題は、独特のねじれがあって、解決するのは非常に難しい、「親には、子どもが中学受験をしたいといったから受けさせたという気持ちがあります。けれど、子どもには親に中学受験を押し付けられた、という逆さまの思いがあるのです。その親に強制された中学受験の結果、みじめな思いをしたとなると、それが親への恨みやつらみに変わってくるんです」。



「中学受験をするということは、”勝ち組教育”を目指しているということでしょう。たとえば、世間では”勝ち組”にみえる難関校に合格しても、その中で、一位から最下位までの序列ができるんです。つまり、世間的にはみんな”勝ち組”にみえる学校でも、その中では、また”勝ち組”と”負け組”が絶えず再生産されているんです。だから僕は、進学校といわれる私立中高一貫校に通わせるのは、一種のギャンブルのようなものだ、と思っているんです。たしかに成功すれば、見返りも大きい。けれど、失敗すれば大きなリスクとなる。その意味では、ハイリスク・ハイリターンともいえます」


私立中学のことや中学受験のことです。私立の中高一貫校は6年分の勉強を5年分に詰め込んで最後の一年は大学進学に向けて余裕を持てる、という利点つきです。


その一方で、私立中学受験の弊害も載せています。結局小学生に受験の意味や将来のことを考えることは難しいでしょう。


親御さんの想いが強く出るのが事実ですね。


第一志望に落ちたとしても、受験に費やした時間や費用を考えると、公立に進学するという選択は難しいようです。


ここでの抜粋はしていませんが、その一方で時間と費用について無駄にしたことよりも、勉強したことは無駄にはならない、と前向きに考える家族もいるのが事実です。


また、せっかく合格しても、結局そこでの弱肉強食生活がスタートするだけです。


「公立にもいじめを隠そうとする体質はありますが、公立の場合、あまりに悪質ならば、教育委員会が学校に入って調査する権限を持っています。けれど、私学の場合、教育委員会の管轄には入っておらず、教育委員会には私学を調査する権限はありません。事実上、私学のトップである校長や理事長に権限と責任が集中しているため、いじめをもみ消そうと思ったら、もみ消すことができるんです」。

大津中2いじめ自殺 学校はなぜ目を背けたのか/共同通信大阪社会部 など昨今はいじめ問題が世間をにぎわします。

※ 個人的な感想としては昔からいじめはあったし、自殺ということもあったのですが、現代はいじめの陰湿化と携帯やネットの普及により情報が得られやすいから、いじめが一般人にも知られるようになったという気がします。


私立についてはやっぱり、生徒数を増やすこと、学校の存続を考えると受験者数、生徒数を確保することが至上命題です。


いじめ問題がリークされていくとそれらが一気に減少します。だって、公立中学のほうがイメージ悪くて、そこに行かせたくないから私立を受験するのに、そこでもいじめがあるなら、今までの努力と莫大な費用は何だったの? って思いますよね。


最後に抜粋には載せていませんが、教育現場では中学受験の増加に伴い、生活保護世帯の学生の学力不足が問題となっています。


結局、保護世帯は塾に通う費用がないため、どうしても一般家庭より学力が低くなる傾向があります。


その対策として、デイケアを夕方開放し(デイケアが終了してから)、勉強を教えているというのがありました。


僕としては実践していることよりも、その塾をやってみて保護世帯の子供たちの学力はどうなったのか、進学率はどう変わったのか、という結果が気になります。


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【編集後記】

本日は仕事が休みです。朝早くから活動開始です。今日も次男は一人で外に遊びに行く予定(行かせる予定)です。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

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著者 : 横田増生
岩波書店
発売日 : 2013-12-21


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