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Channel: 朝4時起きで活動し、圧倒的読書量で介護業界に革命を起こす男のブログ
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一杯の牛丼から見えてくる日本経済の軌跡とこれから/佐藤毅史

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こんにちは。岡本大輔です。
昼の紹介はこちらです。
↓↓↓

著者 : 佐藤毅史
ビジネス教育出版社
発売日 : 2013-04









【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。タイトルが興味をひきますね。

【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
有難いと思っている低価格商品の広がりが、結果として、巡り巡って私たちの懐を寂しくし、日本経済の長引く不況・経済低迷を助長していることに気づくのです。

私たちの生活の中に最も大切な要素として”食”があります、飲食業界が元気になり、好況となれば、日本経済は必ず復活すると信じて本書を執筆しております。


勝てば官軍―成功の法則/藤田田 を何度も引き合いに出します。大手チェーン店の安売り路線は本当に消費者に有益なのか? 今一度考えてみませんか?


【響いた抜粋と学び】
飲食業の平均年収は230万円、医療・福祉は386万円、1位は電気・ガス・熱供給・水道業713万円(14業種中)。

「へぇ~」
と思いながら表を眺めていました。飲食業が最下位ということよりも医療福祉関係が最下位じゃないことに驚きと共に平均年収が386万円と意外に高いことにびっくりです。
※ おそらく「医療・福祉」というカテゴリーなので看護師や医師も含めての年収なんでしょうね。

公共事業は圧倒的に年収が高い、というのを読ませてもらいました。きっと末端の人はそうでもないでしょうけど。

飲食業界が「デフレの象徴」と言われる理由……①(他社よりも)「低価格で販売」、②(その結果)「薄利多売へ」、③(常態・慢性化)「値下げ競争へ」、④(エンドレス)「ジリ貧」、元の価格では売れなくなり、低価格が継続し、ジリ貧化の道を歩むことになり、その行き着く先が現在の日本経済を象徴する低価格指向のデフレ経済になったというのがデフレ経済の真実なのです。

介護業界もこれに追随する形になっています。というのは、デイサービスで言えば基本となる料金以外に看護師など特定の有資格者を配置した場合に取ることができる加算を取得することで料金をプラスできるところをあえて、加算を取らず、低価格路線でサービスを提供する事業所が道内でも増えてきているからです。

同じサービスなら”より安く”を実践しています。今後の改正でデイサービスはさらに報酬ダウンを予想されているだけに泥沼の低価格戦争が始まる予感です。
そうなると結局どうなるのか? 母体の大きいところだけが生き残ります。
スーパーや商店街が大手チェーン店に負けたのと同じ構図です。すると、全国どこに行っても同じ制服を着た福祉職がいる街並みが増えるでしょうね。
地域密着だとか地域再生と言う割に、表情は同じ、どうなんでしょうか。
震える牛/相場英雄 の小説通りの展開ですよ。

安売りはしませんという吉野家ですら一杯380円の牛丼の利益はたったの9円しか出せない状況、それよりも安く販売しているすき家に至っては一杯280円の牛丼で利益はわずか1円。

え? これじゃあ、どうやって儲けるの? と思いませんでしたか。本書を読み解くと、それはサイドメニューだと話します。
牛丼と卵とお新香、味噌汁、と一連のセットを頼むことにより、牛丼一杯では儲けにならないところをサイドメニューは原価率が低いのでボロ儲けになるようです。
※ といっても何十円の世界ですけどね。

泥沼の安売り戦争の裏はこんな状態です。僕たちは地域にあるお店を大事にしていく必要があるんじゃないでしょうか? 地域のお店で買い物をするから、地域で生活し、地域に住み続ける人が増えるのです。
大手チェーン店が並ぶ代わり映えのない表情をした街にいるくらいなら、いっそ大都会に行きたい、と思うのではないでしょうか?

私は、国が豊かになり国内の付加価値をさらに生み出して、日本経済が元気になっていくためにはすべての女性が就労をするべきではないかとも感じています。

最後に著者が説くのは女性の社会進出支援こそが日本経済復興の鍵となる、と話します。働き手が倍になれば、使えるお金も増えて生活はより潤沢になり、もちろん経済が活性化するでしょう。
でも、どうなのだろうか? もうすでに衣食住は完備されており、これ以上何を求めるのだろうか?

本当はそこまで必要ないんじゃないか? 僕は思うのです。
すでに安売り戦争に入り、モノにこだわりがなければしまむらやユニクロ、それ以外にもファストファッションはありふれています。
服は安く買えます。食材も劇的に安くなりました。
家庭菜園を始めれば、情報だってあるし、素人でも野菜を作れます。

二人で働かなくても生活していけるんじゃないのか? そんなことを疑問に思い始めました。

それでも夫婦共働きしなければいけませんか?


ここまでお読みいただきありがとうございます。

コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。
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著者 : 佐藤毅史
ビジネス教育出版社
発売日 : 2013-04

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