こんばんは。岡本大輔です。
夜の再紹介はこちらです。
↓↓↓
【出会い】
赤い表紙に魅せられて、帯広図書館で瞬時に手に取りました。
※ この記事は平成24年7月20日に公開された記事の再編集版です。書かれていることは当時の心境です。
【気になった抜粋】
今日の先進国社会では、男性は自分の父親と似たような生活をする一方で、多くの女性が自分の母親と
違う生き方をするよう迫られている。
賃金を得るための仕事が素敵に見え、家庭での仕事が退屈に見えるようになっている。
子育ての中での孤独……社会から隔絶されたような状態だった。
家族の前では専門家になる必要がない、家族として向き合えばいい。
情報が入らないという事は疲弊した家族にとって致命的であり、人生を全うしようとする老人にとっても厳しいことである。
幸せは「旦那や子供によって保証される」という思い込みがある限り、しかもそれが「主婦である自分の努力によって作られる」という思い込みがある限り母親たちは競争に苦しめられ無心にこどもを愛することができなくなっている。
身体拘束をされた家族になってみて初めてどうしょうもないジレンマがあると身をもって知った気がします。
【響いた抜粋と学び】
今の日本社会ではやっぱり男性にかけられる期待と女性にかけられる期待は同じではない、子供が父親に期待するものと母親に期待するものも違う。
結婚後に生じてくる妻、嫁そして母としての役割を全うすることが女としてごく自然な道だと無意識に刷り込まれていたのだろう。
男性目線からしても僕は同感です。
女性に対して……特に母親に対して、妻に対しては特別な感情を持ちます。
おそらく、世の多くの男性は同じように考えていると思います。
母親は子供のために無償の愛を注ぐべきだ。
子供が辛いときには常に甘えられる存在でいるべきだ。
子供が元気に過ごせるようにご飯を3食準備するべきだ。
子供の話を聴いてあげるべきだ。
少なくとも僕はそう考えていました。
(……今はその考えはあまりに独断的だと理屈では思っていますが、自分自身にしみこんでいると感じています。)
僕は特に2歳頃両親は離婚し、祖父母と母と4人で中学1年生まで生活していて、中学2年のときから
母と二人で生活、高校1年生から母と母の恋人(?)と僕の3人で生活していました。
このような生活で母は僕が物心ついたときには仕事をしていたし、小学校4年生のときから看護学校に入って勉強に明け暮れていました。
その生活で僕は女性が仕事をすることを当然受け入れているし、夜勤もしていた母を見ていて身体が辛いときは家事は全然できないし、仕事をしていて大変だろうという状況は見てとれたので、必然的に僕は
家事を(上手ではなくても)やるようになったのです。
とりあえず何か食べさせなきゃと思っていた母は僕に3日連続でマックを買ってきたこともありました。
当時は、
「3日連続でマックを食べてたら人生嫌になるわ」
なんて悪たれてましたが、当時の母の心境を考えれば致し方なかったのかと思います。
元々、料理が得意ではない母でしたから。
高校生になってからは、夜勤明けではまず、朝ご飯はなく、昼も2時過ぎにおきてくるので僕の昼ごはんはありません。
そうなるとどうするか?
自分でつくるわけです。
正直なところ、専業主婦で家に帰ったら母がいて、ご飯を用意してくれる。
そのような家庭が羨ましく思っていたのが事実です。
大学1年生のとき札幌圏にいた僕は夏休みに母から
「いつ帰って来るの?」
と聴かれ、
「絶対帰らない。帰るつもりはない。」
と言いきり、1年間帯広に帰りませんでした。
僕は母に
「何で帰って来ないの?」
と聴かれ、
「帰ったってご飯が用意されているわけでもなんでもないし、(母は)仕事で疲れているんだから帰ったって気を遣うだけ。」
と言ったところ母は激怒し、
「だったら2度と帰って来るな!」
と言いました。
母が仕事で大変だったことは理解していたつもりですが、家に帰って心の安定をもらえない場所に帰りたいとは僕はそのとき思えなかったのです。
今まで子供が病気になっても夫が仕事を休むことはないに等しかったのです。
子育てをするようになって初めて気付いたことがあります。
一人身だったときは
「子供が風邪をひいたため」
と仕事を休む人のことを
「お前は子供の管理もできないのか!?」
と僕は憤っていました。
僕は親たるもの、子供が風邪をひかないように最善を尽くすのが当たり前と思っていたのです。
しかし、自分が親になってみて初めて分かったのです。
親が管理していても風邪をひくときはひくし、保育園や学校でインフルエンザをもらってくるのです。
小さい子供と生活していると子供たちが体調を崩すのは管理しようがないことなのです。
小さい子供がいる人が働くことは会社にとって、職場の仲間にとって大変なことです。
体調不良や病気は予定を組むことができません。
小さい子供がいる人が働くにはその人の努力も必要ですが、その人の生活環境等を理解してくれる職場環境が何より大切なのです。
社長や役職のある人だけが心遣いをするのではなく、同僚や部下など仲間たちが、
「子供さん大丈夫?」
と一声かけてくれるだけで働きやすさが変わると僕は思います。
あの頃、憤っていた僕も今では、共感を示せるようになりました。
「子供さん、大丈夫ですか?」
だけでなく、
「〇〇さんは大丈夫ですか?」
と仲間のことも気にかけるようにしています。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。
返信は24時間以内にいたします。
※心無い非難・誹謗・中傷等は削除させていただきます。