おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓
【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。
【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
少子高齢化、家族構造の変化、雇用の不安定化、格差の拡大……変容する日本社会において社会保障制度が担う役割は極めて大きい。「成長」ですべてが解決するのか。消費増税の使い道は、社会保障の充実なのか。短期的な「成長」思考を越えて、環境・福祉・経済が鼎立する「定常社会」という新たな日本社会の姿を考える。
「成長」について考えたいあなたへ。これからの日本はどういう道に進むのか考えたいあなたへ。
【響いた抜粋と学び】
著者の橘木さんは小樽商科大学卒、大阪大学大学院修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学教授を経て、同志社大学経済学部教授。その間、仏米英独で教育・研究職。専攻は経済学です。
広井さんは東京大学卒、同大学院総合文化研究科修士課程修了、旧厚生省勤務を経て、千葉大学法経学部教授。この間マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専攻は公共政策及び科学哲学です(二人共執筆当時)。
昨日の「NEXT READING」読書会で読み解きました。
普段であれば、対談形式の書籍は得意としていませんが、全員の質問を読み解く形であれば、比較的楽に読み解くことができます。
(教育が成長を支えるとは?)……経済成長……「技術進歩」:一人ひとりの労働者の生産性を高くすること。⇒国民の教育水準を高くする。労働者の生産性を高くしたり技術進歩の速度を高める政策。労働者の技能訓練を大々的に行う。子どもに教育投資をして、新製品を作ることができたり、新技術を開発できるような有能な人に育てるしかない。労働者の質を高めるには教育しかない。
日本はいま「失われた20年」と言われています。高度経済成長に比べ経済成長が少ない状態です。当然といえば当然なんですね。冷蔵庫、洗濯機、テレビといった生活必需品はすでに開発されており、世に出回っています。これら3種の神器が家にない家庭はいまほとんどないででしょう。
この状態から何を必要とさせるのか? という状況です。
掃除機にしても「ルンバ」のように自動で掃除してくれるものが開発されています。掃除機ができたおかげで生活が劇的に変化しましたがルンバについてはなくても大丈夫、という状況です。
「教育」によって、経済成長の一端を担う「技術進歩」をしよう、という考え方でしたね。
発展途上国、ベトナムやバングラディシュなど教育水準が低いところは、不正が多く、品質も悪い、人の素行もよろしくない、というのがありますので、教育水準を上げることは生産性を高めることにつながるだろう、と思います。
抜粋の中では教育=生産性の向上となっていますが、本書では、いやいやホントにそうなのか? というところも書かれています。
需要と供給のバランスが経済は大事なんで教育があるからといって経済が潤うかは別じゃないか、ということも書かれていました。
(環境・福祉・経済の鼎立は可能ですか?)……ヨーロッパモデル、経済成長はゼロでいい。成長ばかりでは資源が枯渇してしまう。⇒経済成長≠幸せ。心の豊かさ。デンマークは福祉が充実していて国民の幸福度が高い。
アメリカのように最低限の福祉政策で貧富の差が大きい社会よりもヨーロッパのように貧富の差が少ない社会の方がいいんじゃないか? というのが話でしたね。
デンマークやドイツが例に挙げられていました。
スウェーデンは一切挙げられていませんでした。福祉国家についても賛否両論あると思うんですが、福祉の充実とはつまり国民一人ひとりの税金投入なわけなんですね。
国家のお金というのは国民のお金(税金)なんですよ。だから国民が仕事をして税金を納めていかなければ成り立たないわけです。
福祉政策の充実をさせるには経済が潤っていないと難しいということですね。スウェーデンは数年前聞いたところによると若者の失業率も高く、高齢者の自殺率も問題となっています。若者の失業率が高いことから年金支給額を減らすとかそういう話にもなっている、と聞いたことがあります。
タダより高いものはない、ということなんですね。
本書ではヨーロッパ型がいいような書かれ方ですが、果たしてどうかな? と僕は思っています。
(自立するのは中央か地方か?)……農村は農村だけでやっていけるけれども都市は農村なしにはやっていけない。「東京一極集中」……震災などで日本沈没。「八ヶ岳型」……リスク分散。都市は従来の価格よりも安価に食料やエネルギーを地方から調達している。
ここはなるほどな、と思いました。
農村から農作物(食料)や人材、エネルギーを都市に送っていることがあります。都市だけでは成り立たない図式です。その一方で農村は農村で都市の繁栄からおこぼれを預かっている、印象を受けました。
お互いが依存している状態なのかな、と感じます。
ちなみに東京に人工等が集中した場合、東日本大震災などあったときに日本が沈むことになるので、都市を分散したほうがリスクが少なくなるよ、という話も書かれています。
本日の紹介はこちらです。
↓↓↓
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岩波書店
発売日 : 2013-12-26
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。
【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
少子高齢化、家族構造の変化、雇用の不安定化、格差の拡大……変容する日本社会において社会保障制度が担う役割は極めて大きい。「成長」ですべてが解決するのか。消費増税の使い道は、社会保障の充実なのか。短期的な「成長」思考を越えて、環境・福祉・経済が鼎立する「定常社会」という新たな日本社会の姿を考える。
「成長」について考えたいあなたへ。これからの日本はどういう道に進むのか考えたいあなたへ。
【響いた抜粋と学び】
著者の橘木さんは小樽商科大学卒、大阪大学大学院修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。京都大学教授を経て、同志社大学経済学部教授。その間、仏米英独で教育・研究職。専攻は経済学です。
広井さんは東京大学卒、同大学院総合文化研究科修士課程修了、旧厚生省勤務を経て、千葉大学法経学部教授。この間マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専攻は公共政策及び科学哲学です(二人共執筆当時)。
昨日の「NEXT READING」読書会で読み解きました。
普段であれば、対談形式の書籍は得意としていませんが、全員の質問を読み解く形であれば、比較的楽に読み解くことができます。
(教育が成長を支えるとは?)……経済成長……「技術進歩」:一人ひとりの労働者の生産性を高くすること。⇒国民の教育水準を高くする。労働者の生産性を高くしたり技術進歩の速度を高める政策。労働者の技能訓練を大々的に行う。子どもに教育投資をして、新製品を作ることができたり、新技術を開発できるような有能な人に育てるしかない。労働者の質を高めるには教育しかない。
日本はいま「失われた20年」と言われています。高度経済成長に比べ経済成長が少ない状態です。当然といえば当然なんですね。冷蔵庫、洗濯機、テレビといった生活必需品はすでに開発されており、世に出回っています。これら3種の神器が家にない家庭はいまほとんどないででしょう。
この状態から何を必要とさせるのか? という状況です。
掃除機にしても「ルンバ」のように自動で掃除してくれるものが開発されています。掃除機ができたおかげで生活が劇的に変化しましたがルンバについてはなくても大丈夫、という状況です。
「教育」によって、経済成長の一端を担う「技術進歩」をしよう、という考え方でしたね。
発展途上国、ベトナムやバングラディシュなど教育水準が低いところは、不正が多く、品質も悪い、人の素行もよろしくない、というのがありますので、教育水準を上げることは生産性を高めることにつながるだろう、と思います。
抜粋の中では教育=生産性の向上となっていますが、本書では、いやいやホントにそうなのか? というところも書かれています。
需要と供給のバランスが経済は大事なんで教育があるからといって経済が潤うかは別じゃないか、ということも書かれていました。
(環境・福祉・経済の鼎立は可能ですか?)……ヨーロッパモデル、経済成長はゼロでいい。成長ばかりでは資源が枯渇してしまう。⇒経済成長≠幸せ。心の豊かさ。デンマークは福祉が充実していて国民の幸福度が高い。
アメリカのように最低限の福祉政策で貧富の差が大きい社会よりもヨーロッパのように貧富の差が少ない社会の方がいいんじゃないか? というのが話でしたね。
デンマークやドイツが例に挙げられていました。
スウェーデンは一切挙げられていませんでした。福祉国家についても賛否両論あると思うんですが、福祉の充実とはつまり国民一人ひとりの税金投入なわけなんですね。
国家のお金というのは国民のお金(税金)なんですよ。だから国民が仕事をして税金を納めていかなければ成り立たないわけです。
福祉政策の充実をさせるには経済が潤っていないと難しいということですね。スウェーデンは数年前聞いたところによると若者の失業率も高く、高齢者の自殺率も問題となっています。若者の失業率が高いことから年金支給額を減らすとかそういう話にもなっている、と聞いたことがあります。
タダより高いものはない、ということなんですね。
本書ではヨーロッパ型がいいような書かれ方ですが、果たしてどうかな? と僕は思っています。
(自立するのは中央か地方か?)……農村は農村だけでやっていけるけれども都市は農村なしにはやっていけない。「東京一極集中」……震災などで日本沈没。「八ヶ岳型」……リスク分散。都市は従来の価格よりも安価に食料やエネルギーを地方から調達している。
ここはなるほどな、と思いました。
農村から農作物(食料)や人材、エネルギーを都市に送っていることがあります。都市だけでは成り立たない図式です。その一方で農村は農村で都市の繁栄からおこぼれを預かっている、印象を受けました。
お互いが依存している状態なのかな、と感じます。
ちなみに東京に人工等が集中した場合、東日本大震災などあったときに日本が沈むことになるので、都市を分散したほうがリスクが少なくなるよ、という話も書かれています。
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【編集後記】
本日はモニタリング訪問2件。認定調査1件です。
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岩波書店
発売日 : 2013-12-26
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