おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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二見書房
発売日 : 2013-03-26
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで見つけました。
【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
本書では、栗山の選手への接し方を中心にリーダーの人心掌握術のノウハウについて、私の専門であるスポーツ心理学の見地から深く探ってみた。
第3者による、栗山監督のリーダー像や選手との接し方を分析します。
中間管理職や経営者のあなたに部下との接し方、期待のかけ方、コミュニケーションの取り方、信頼関係の作り方など参考になるでしょう。
以前はヤクルトの監督の書籍も著者の児玉さんは書いていました。
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奉仕するリーダーシップ 小川淳司監督はヤクルトに何をしたのか [単行本(ソフトカバー)]
【響いた抜粋と学び】
梨田監督からファイターズを引き継いだ栗山監督。就任一年目からリーグ制覇を果たします。
就任一年目の優勝と言えば……
寛容力 ~怒らないから選手は伸びる~ [単行本]
采配 [単行本(ソフトカバー)]
渡辺久信監督と落合博満監督の二人を思い出します。同じ年に監督になり、日本シリーズを戦った二人。
そして、栗山監督です。先日のオールスターでも大いに盛り上がり楽しませていただきました。特に今の日本ハムファイターズが盛り上がっているのは超大物ルーキー、大谷翔平選手が入団したことが大きいでしょう。
大谷のファイターズ入り……決め手になったのは、栗山の熱意だったと、私は考えている、彼は、キャスター時代に取材した野茂英雄のエピソードを交え、大谷の気持ちを和ませたという、しかも決して説得というスタンスではなく、親身になって相談に乗ったという、栗山は自身の発案である投手、打者の二刀流を持ち出して、「本気でやろう!」「誰も歩いたことのない道をつくろう!」と、本音で大谷に熱く語ったという。
大谷選手が入団したきっかけはもちろん! 栗山監督のおかげなんですね。他球団がすべて大谷選手が高卒後そのままメジャー挑戦を受け止める形だったのを日本球団代表として引き止めました。
三顧の礼を持って大谷選手をファイターズ入団に至ったその経緯は、三国志の劉備玄徳が三顧の礼を持って天才軍師、諸葛亮孔明を迎え入れたのを思い出します。
大谷選手が目立っていますが、4番打者の中田翔、今は2軍で調整中の斎藤佑樹、済美高等学校の4番打者だった鵜久森選手、若手が揃っています。
「今年ダメだったら、ユニフォーム脱がすよ。転職は早いほうがいい。腕を振って強いボールを投げてくれ」、「監督が常に僕の背中を押し続けてくれるので、本当に監督に感謝したいです。(ユニフォームを脱ぐ)覚悟を持って1年やってみてどうなるか?」と監督に言われたので、僕自身も監督から言われた時の気持ちをマウンドで出せれば良いなと思って、常にマウンドに上がっています」。
リーダーの真の仕事は、成果の出ない人間に期待し、励ますことである、それを放棄することは、極端に言えばリーダーの大事な仕事を放棄していることになる。
吉川投手の大ブレイクは栗山監督の後押しがあったようです。仕事ができていないからといって、
「あいつは使えない」
と嘆くのではなく、期待の言葉をかけることが大事だと栗山監督は教えてくれるのです。
「高校時代からずっと見てきたけど、まだ本当の良さが出てない。追い込むほど力を発揮する。佑樹の潜在能力を引っ張り出すという使命感があった」、実はオープン戦のかなり早い時期から、栗山は「先発は斎藤!!」を示唆していた、メンバーを進化させるには、敢えて期待しているメンバーに重圧を与え、プレッシャーをかけてやること。
田中将大選手との甲子園での死闘が記憶に新しいハンカチ王子こと斎藤佑樹選手。開幕先発指名は落合監督の開幕先発、川崎憲次郎を彷彿させます。
田中将大が今年はノリにのっているので、比較されがちですが、しっかり調整して1軍でも活躍して欲しいですね。
とにかく、「コミュニケーション力」が栗山は凄いのである、コミュニケーション力こそメンバーに慕われるために不可欠な資質、メンバーが納得するのは、「何が」ではなく「誰が」である、同じことを言っても、誰が言うかにより、その説得力は月とスッポンくらい違うのだ、いくら仕事ができても、人望のないリーダーには誰もついていきたくない、最近の若いメンバーほど、とくにそうである。
リーダーの責務は、「メンバーをどれだけ本気にさせられるか」にある、この言葉によって、栗山は「チームのために戦うこと」より「自分や自分の大切な人のために働くこと」の大切さを強調し、メンバーを鼓舞したのである。
人柄がいいことは一流のリーダーの資質にはなり得るが、人柄が良ければ一流のリーダーになれるという保証はない、リーダーは、メンバーの潜在能力を開花させ、結果的にそれをチームの勝利に結びつける資質が生命線になるのである。
リーダーの姿勢、リーダーの生き方ですね。ポイントはコミュニケーション力です。コミュニケーション力が高い、と聞くと言葉巧みに部下を操るイメージがあるかもしれません。
けっしてそういうことではありません。今すぐにできることとして、声をかけること、それを続けることです。
普段話しかけないのに、何か問題があるときだけ、あーだ、こーだと話し始めるリーダーがいるかもしれません。
それでは人はついていかないのです。そして、ただのいい人、部下の言うことをホイホイ聞くだけの人ではないということですね。
※ 一昔前のジャイアンツの監督は部下とうまくコミュニケーションが取れずに力を発揮できませんでしたね。
「勝者は歴史を作れるけど、敗者は美談に終わってしまう。やられたら意味がないんでね、ファンの皆さんに申し訳なく思います」、実は、栗山はジャイアンツとの死闘に敗れた後、監督室の机に忍ばせていた辞表を提出している、リーグ制覇を成し遂げた監督としては、考えられない行為である。
この姿勢がチームメイトを鼓舞させるのではないでしょうか。日本一にはなれずともリーグ制覇をしたのにも関わらず、辞表を提出する。目標の売上には至らなかったけれど十分な黒字をたたき出して、辞表を出すサラリーマンがいるだろうか……。
このあたりの姿勢が栗山監督の本気を伝えてくれますね。
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