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居住福祉社会へ――「老い」から住まいを考える/早川 和男

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こんにちは。岡本大輔です。
昼の紹介はこちらです。
↓↓↓
著者 : 早川和男
岩波書店
発売日 : 2014-07-26









【出会い】
帯広図書館で出会いました。

【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
老いて死ぬまで人生を主体的に生き抜く。そのためには、日々の暮らしを営む住まいとコミュニティが欠かせない。本書では、保育・介護・災害対策などの多様な視点から、高齢者が抱える様々な困難・具体例をおりまぜながら住環境のあり方を考察し、21世紀の日本社会を見据えた「居住福祉思想の構築」を目指す。

【響いた抜粋と学び】
著者の早川さんは京都大学工学部建築学科卒。日本住宅公団技師、建設省建築研究所住宅計画・都市計画・建設経済各研究室長、英国国立建築研究所・アーヘン工科大学・ロンドン大学経済学部客員研究員、天津大学客員教授、神戸大学環境計画学科教授、日本住宅会議事務局長、国際社会学会(ISA)住宅・環境特別委員会理事、長崎総合科学大学特任教授、日本福祉大学客員教授等を経て、神戸大学名誉教授、日本居住福祉学会会長、国際居住福祉研究所長、居住福祉塾代表、国際長寿センター・高齢社会をよくする女性の会理事、きらくえん後援会長他(執筆当時)。

帯広図書館の新刊コーナーにあって、パラッとめくったところがビビッとなったので借りました(笑)

注目すべきは、「家庭の事情」による入所者の46.6%は同時に「住宅の狭小過密」をあげていることである、家さえ広ければ家族と一緒に住める、家庭内のトラブルが防げた、などが予想される、高齢者の住まいのありかたとして「在宅介護か施設入居か」が話題になる、だが、住む家がない、住み続けられない等、さまざまな理由による居宅困難の高齢者の多いことに注目しなければならない。

老人ホームの入所者は、広範で多様な経歴・職業人生を送ってきた人たちであることがわかる、そして、最長職歴等から推測できる入所者の特徴をいい表すと、不安定就労・低収入などによる社会保険の欠如および経済基盤の弱い人たち、住み込みのサービス業など就労のバト生活の場が一体となっていることによって離職が直ちに住居の喪失となる人びとなどが多い、不安定な住まいは、心身や経済上の変化がすぐに生活の継続を困難に陥れ、施設入所につながることをしめしている、このことはまた、現状では老人ホームという居住の形態を老後の生活拠点として必要とする人たちが多数いることを示している。

「今、老人ホームの待機者が42万人と言います。誰が待機しているのでしょうか。入居を決めているのは家族です。まれに本人が『わたしさえ辛抱すれば、まるくおさまるから』という理由で入っておられるのです。家族が『一人では置いておけないから』と待機リストに入れられるのです。一体、誰のための施設なのか。何のためのサービスなのか。私の考えは、『待機高齢者ゼロ作戦』はやめてもらいたい。施設に入ってもらいたいのは家族のニーズであって、ご本人のニーズではないからです」。

介護は介護される人とする人がいて介護です。
それは子育ても同じわけで子供だけがいて子育てが成り立つわけではありません。

なので、在宅生活だとか施設入居、ということに介護される本人だけの意見が通るわけではなくて、当然家族の都合が加味されるわけです。

福祉の世界では本人の利益を損なわないように、とずっと学び続けてきたわけです。そこで高齢者介護の現実に立ち向かった時に
「あれ?」
ってなったんですね。

当たり前のことなんですけど、社会って人がたくさん集まって社会ができているわけです。たった一人で生活しているわけじゃないんですね。

それこそ俗世間で山篭りをしていれば別かもしれませんけど、田舎でもひとり暮らししていれば様々なところで税金による恩恵を受けているはずなんです。

すでに一人ではなくて、多くの人の支えがあるんですね。

で、家族がいる人はやはり家族の支えが強いわけです。そして、家族の都合が出てきます。

今後法改正の中で要介護3以上が施設入居の絶対条件みたいなことをやってます。しかし、どうでしょう? 家族関係の悪さが介護度に反映されているでしょうか?

昔あったケースでは嫁姑の仲が悪い……ここまではよくある話ですが、それもあり嫁は介護にノータッチ。で、息子のみが介護していて結構大変、というケースです。この場合、嫁は引いているから嫁姑の中でイザコザはありません。
だから、認定調査項目の精神・行動障害にはチェックが入らないんですね。

だから、介護度も下がるわけです。比較的楽なケースと見られてしまいます。

本人だけの介護度だけでなく、見ている家族の介護力も考慮されないと、
要介護3以上というだけではいかがなものか? と思ってしまいますね。

「老人と若者は一緒に住むべきである。老人は若者がまわりにいることによって、活力を与えられる。老人が若者に対して与えることができるのは、人生経験と生きていく知恵である。それは若者にたいし人生の展望をひらく手助けとなる。異なった世代がいっしょに住むことは、生活の質を豊かにするものである。それは、必ずしも同じ家族の中で老若が一緒に住む必要はない、一つのコミュニティに異世代の他人が住めばいい」。

これは昔出会ったお客様の家族も言ってましたね。

なんで高齢者だけ集めて生活させるんだろうね? って。

不自然じゃない? だって社会には子供も若者も高齢者もいて社会なのに、施設だけは高齢者を集めているよね、と。

確かにその通りなんですね。

高齢者だけ集めて介護する施設を作るのは”効率”の問題だけなんですよね。

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